品質マネジメントシステムの要求事項を規定しているのが、ISO9000シリーズの中のISO9001です。この要求事項は、どのような業種・組織にも対応できるように汎用的な表現で書かれています。ISO9001は、イギリスの国家規格(BS5750)をベースにしており、欧米の考え方や習慣の影響を強く受けています。そのため、契約主義、マニュアル作成、検証重視、システム指向などの特徴があります。また、「文書化」「トレーサビリティ(追跡可能性)」「監査」が強く要求されています。さらに、任意制度として組織(企業等)の品質マネジメントシステムを第三者が規格にもとづいて審査し、結果を公表するという審査登録制度が付随しています。現在では、100を超える国が国家規格として制定しており、140か国の約40万の機関が認証を取得していますISO9001への関心がこれほど高いのは、世界的に認知された国際規格であると共に、規格との適合性を評価する審査登録制度のためと考えられます。この審査登録制の軸となる審査登録機関、審査員研修機関は、(財)日本適合性認定協会(JAB)によって認定されます。認定は、国際規格に基づいたJAB認定基準によって審査を行い、登録証を付与することによって行われます。
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